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100人のアカデミー生が音楽に熱狂し、多くの聴衆が音楽に感動したPMF2019も早いもので時の彼方。
記念すべき30回目の夏をしっかり固めようと、公式ウェブサイトに「フォトギャラリー」を作りました。
季節は白い冬に向かって一直線でも、このギャラリーを訪れて“音楽の夏”を鑑賞すれば、きっと心が温まることでしょう。
“一期一会”は永遠です!
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ナジーブ・ゴンサーレスさん
Nayib González
楽器:バス・トロンボーン 所属:フリーランス
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過去と未来をつなぐ30回記念のPMFに参加した感想をお聞かせください。
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世界中から集まった多くのミュージシャンとクラシック音楽でつながるチャンスに恵まれ、なぜ僕らは音楽をやるのか、という(音楽家として生きていくための)新しい意味を授けてくれた“美しき音楽月間”を仲間たちと祝えたことは僕にとって重要なことで、そういう意味でPMFは驚きの経験でした!
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札幌の滞在で印象に残っていることは。
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開催地の札幌は愛らしい人で満ちた美しい街でした。地域全体がPMFとクラシック音楽に与える、この上なく素晴らしいサポートに僕は本当に感動したのです。
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将来どんな音楽家になりたいですか。
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僕は「いつの日かオーケストラの団員になる」という自分のゴールを追い求めます。この夢を叶えるために、PMFは、僕がこれからもずっと取り組める具体的な術や動機を与えてくれました。だからこそ、もっともっと音楽に打ち込んで、向学心を持った音楽家になりたいんです!
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癒しとパワーをもたらす クラシック音楽の可能性 【後編】
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多くの方からの応援があって迎えることができた30回記念のPMF2019。この“大切な節目”を機会に、ミュージック・パートナーの担当者がPMFとクラシック音楽について改めて考えてみます。
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青春の輝き、感動の音楽。PMFオーケストラだけの魅力
PMFオーケストラは青春の輝きをまとった期間限定のオーケストラです。PMFに参加する時点で、メンバーたちはフェスティバルの終了と同時に別れが来ることを知っています。
そんな“一期一会のオーケストラ”はとてもチャーミング。オーケストラとしては珍しくメンバーの半数は女性。PMFでは金管楽器も女性がバリバリ吹きます。音楽に一意専心し、本番はいつだって若さ全開の真剣勝負で臨む。PMFオーケストラの感動はスポーツを観戦したときの感動に通じるものがあります。純粋な気持ちと情熱がPMFの理念を体現し、多くの人にオーケストラの醍醐味を伝えるからです。
PMFオーケストラが感動の音楽を奏でるとき、メンバーだけでなく、聴く人の心にも幸運が訪れます。『PMFで出会ってよかった』、『この瞬間に居合わせてよかった』と。それは、セレンディピティ(素敵な偶然、予想外の発見などで幸運をつかむこと)をPMFで体験する瞬間です。
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どんな分野でも教育は“ワクワク”の宝庫
あらゆる分野において産学協同から生まれた技術や製品が注目を集めています。ビジネスや生き方などに活かそうと、巷ではハーバードやスタンフォードをはじめとする世界の一流大学の授業が書籍や動画で人気です。なぜでしょうか。それは分野を問わず教育には常に新しい情報やアイデア、高いモチベーションなど“あらゆるワクワク”が集まるからでしょう。クラシックの世界も同じです。
例えば、日本の伝統工芸や芸能、スポーツにも見られるように、ある分野の技術や経験を身につけた人からは、それらを後進に直伝し、残していこうとする強い想いやエネルギーを感じるものですが、ヨーロッパが源流のクラシックもまったく同じで、ここにPMFの継続性や若い音楽家を育てるという教育の意義があるわけです。
だからPMFの教育現場は夢と活気に満ちています。PMFオーケストラの演奏はいつも新鮮で、気分が高揚するワクワク感であふれているのです。指揮者をはじめ教授陣とアカデミー生の双方に『この技術や経験を伝統にしていこう』、『この伝統を芸術として自分が未来に運ぼう』という情熱や決意が自然と生まれ、次の世代にしっかりと受け継がれます。
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“令和”とともにクラシック音楽の時代が到来!
新元号の「令和」は英語で“Beautiful Harmony”。クラシックは“美しい調和”という時代において、その本領を発揮し、新しい価値や夢を生み出すのではないでしょうか。
今後、社会で人間とテクノロジーの役割分担が進むにつれて、価値の主軸がインテリジェンスから感性にシフトすると、その恩恵を受けて人間は一度しかない人生をもっと自分らしく生きることができるかもしれません。生身の人間からほとばしる音色が聴く人に寄り添い、癒しやパワーを与えることで、クラシックは人間の心と心を響かせ、より多くの人から求められる音楽ジャンルになると考えるからです。そこに広がるのは確率論的な最適解とは対極にある感性や創造性の世界。
きっとクラシックはもっと面白くなるでしょう。AI(人工知能)をはじめとするテクノロジーとのコラボレーションがパラダイム(これまでの支配的な考え方)を変える可能性があるから。
例えば、バーンスタインが指揮台に降りて来て、夏の札幌を舞台に伝説のマエストロがリアルタイムのPMFオーケストラと音楽を創る…そんなことを想像するだけでPMFの未来、クラシックの未来、日本の未来には夢や感動、ワクワクがまだまだ控えていると思うのです。令和の時代にあっても、創設者レナード・バーンスタインの想いと情熱を理念に、これからもPMFは世界の若手音楽家にチャンスを与えながら、教育活動を通じて世界の楽壇に貢献してまいります!
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書き手
PMF MUSIC PARTNER 担当者
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米ボストンで開催されるタングルウッド音楽祭の視察をきっかけに、PMF MUSIC PARTNERを創刊号から企画・制作中。
総務・経理・助成金申請などの仕事を担当後、北海道で第1号となった国(内閣府)認定の公益法人業務を経験。PMFフレンズ(賛助会員)やPMFオフィシャル・サポート(個人寄付)、公式ウェブサイトの運営、札幌出身のグラフィックデザイナー門間友佑さんとコラボするオリジナルTシャツの企画・販売、30回記念誌の編集などを担当するPMF組織委員会の職員。
現在、PMF2020シーズンに向けて月刊メール限定の新連載企画案を考え中。これからも音楽祭の最新トピックスとクラシックに関連する情報を様々な切り口で皆様に届けたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
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バックナンバーのご案内
〜通算60号!記念シーズンを振り返る4号を公開〜
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2014年11月に“情報の定期便”として創刊したPMF MUSIC PARTNER(月刊メール)は、読者の皆様のおかげで通算60号を迎えることができました。ありがとうございます!
音楽祭にとって新しい10年紀の始まりとなった30回記念シーズンのバックナンバー(5月号から8月号まで)を公式ウェブサイトに公開しました。PMF2019の振り返りとして、ぜひチェックしてみてください。
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※「私のミュージック・ライフ」は月刊メール限定の連載企画につき本編は非公開となります。あらかじめご了承ください。
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