1990年にレナード・バーンスタインが札幌で創設した国際教育音楽祭PMFは今シーズンが30回目のアニバーサリーでした。 多くの個人・企業・行政による、あたたかいご支援のおかげで今年も音楽祭を開催し、去る8月2日のPMFオーケストラ川崎公演をもちまして全日程を無事終了することができました。様々なかたちでPMF2019をご支援いただきました皆様に心から御礼を申し上げます。 音楽祭の主役であるPMFオーケストラは毎年オーディションに合格したアカデミー生たちで結成するため、二度と同じオーケストラと演奏は存在しません。目の前に、ひとつしかないものがあれば、それを大切にしようという気持ちが自然と湧き上がるものです。 30回という節目だからこそ、演奏者と聴衆はコンサートを通じてPMFの成果と展望を共有することができ、例年以上にファンの皆様と信頼関係のようなものを築けたのではないかと感じております。 次回のPMF2020では、芸術監督ワレリー・ゲルギエフが自身の“ラストシーズン”にPMF史上初となるグランド・オペラの上演に挑みます。 モーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』、楽聖ベートーヴェンの生誕250周年、そして、東京オリンピック開幕と、きっと来夏も夢と活気あふれるシーズンになることでしょう! 皆様、これからもPMFをどうぞよろしくお願いいたします。 公益財団法人パシフィック・ミュージック・フェスティバル組織委員会 |
|||||
|
|||||
|
|||||
|
|||||
|
|||||
|
|||||
|
|||||
|
|||||
3月号からスタートした「私のミュージック・ライフ」も今回が最終回。本連載のフィナーレを飾る6人目のゲストは、20年以上も人気を誇る、あの人間密着ドキュメンタリー番組『情熱大陸』に出演以来、教育界で大注目となっている塾「探究学舎」の代表をつとめる宝槻泰伸さん。 |
|||||
|
|||||
最近では、音楽を鑑賞的な態度で聴くということは少なくなりましたが、日常的には、リラックスしているときなど、BGMとして聴くことが多いです。探究学舎の授業として『音楽編』を制作し始めてからは、自分が今まで聴いたことのなかった音楽も聴き始めました。『音楽編』の制作に携わってくれている指揮者で作曲家の根本卓也氏から『これを聴いておくように』とアドバイスされたものを、とにかく片っ端からすべて聴いていきました。そうすると、自分から好んでは聴いてこなかったような音楽の中からも、美しさが得られるという発見がありました。 |
|||||
|
|||||
僕がいちばん好きなのは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番です。純粋にすごく感動します。メロディが美しいこと、そして、ピアノとオーケストラの対話が素晴らしく、いちばん最後のクライマックスの情熱的な終わり方には、何度聴いても心が動かされます。特に、イギリスで開催された有名なコンサートに、辻井伸行さんがラフマニノフの2番を提げて参加し、見事評価を勝ち取った際の演奏は、彼が世界的に認められた最初の演奏ということもあり、感動もひとしおです。何度も繰り返し聴いています。魂のこもった演奏だと思います。 |
|||||
|
|||||
自分が何かに感動している時、常にそこに音楽の力があったと思います。例えば、僕は『セント・オブ・ウーマン』という映画が大好きなのですが、最後、主人公の演説のシーンで、主人公の勝利が決まった瞬間、講堂に集まった若者たちの叫びとともに音楽が始まります。ストーリーのクライマックスに、心を揺さぶる音楽が重なり、さらなる感動が生まれます。映画やミュージカル、テレビ番組など、心が揺り動かされる大きな場面には必ずと言っていいほど音楽があります。現在、子どもたちに「知識」ではなく「驚きと感動」を分かち合う授業をしていますが、自分が人々に感動を届けようという立場になり、自分自身が音楽の力を大いに借りています。音楽はやはり人を感動させる力があるということを、音楽の受け手としても、教育の担い手としても、両方の立場から実感しています。そして、そのように心が動かされる音楽とは、得てしてオーケストラの演奏なのだと思っています。デジタル音には生み出せない力強さがあるように思います。 |
|||||
|
|||||
こういった活動があることは知りませんでした。世界中の若者が音楽の系譜を継承する場として、クラシック音楽の発祥の地のヨーロッパだけではなく、日本として貢献できているという事実にとても嬉しく思いました。 |
|||||
バックナンバーのご案内 |
|||||
公式ウェブサイトにバックナンバー(2019年1月号から4月号まで)を公開しました。 |
|||||
※「私のミュージック・ライフ」は月刊メール限定の連載企画につき本編は非公開となります。あらかじめご了承ください。 |
|||||
|
本メールは「PMFオンラインサービス」にご登録いただいた方と関係者に配信しています。 ●ご自身で登録された方は https://yyk1.ka-ruku.com/pmf-s/ からログインのうえ、登録内容の変更やメールの配信停止を設定できます。 ●お問い合わせ・ご意見、関係者の方でメールの配信停止を希望される場合は musicpartner@pmf.jp までお知らせください。 |
公益財団法人パシフィック・ミュージック・フェスティバル組織委員会 [Webサイト] https://www.pmf.or.jp/〒060-0052 札幌市中央区南2条東1丁目1-14 住友生命札幌中央ビル1階 TEL : 011-242-2211 FAX : 011-242-1687 |