|
|
音楽って素晴らしい!音楽でつながる体験 PMFリンクアップ・コンサート
|
|
PMFリンクアップ・コンサートは、ニューヨークのカーネギーホールが開発した音楽教育プログラムをもとに、PMF2013から企画・実施している札幌市内の小学6年生のためのプログラムです。
今年のテーマは“The Orchestra Moves”。このコンサートを通して、ひとりでも多くの子どもたちに、音楽によって心と身体が自然と動かされる経験をしてほしいという願いが込められています。
|
このコンサートに参加する6年生は、7月18日の本番に向けて、現在、音楽の授業などでリコーダーと歌を学習中です。学年や学級で学習した演奏や歌をリンクアップ・コンサートでPMFオーケストラと共演することで、音楽の世界が大きく広がります。このシナジー(相乗効果)を感じる実体験が、今年も多くの児童の瞳を輝かせ、音楽の素晴らしさ、音楽でつながる喜びを伝えることでしょう。
|
|
|
|
|
|
|
今年の教育セミナーは豪華です。レナード・バーンスタインの長女、ジェイミー・バーンスタイン氏がPMF2018のために、ニューヨークから来札決定!そして、バーンスタインが愛したオーケストラのひとつ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の前コンサートマスター、ライナー・キュッヒル氏をお招きします。
対談のテーマは「バーンスタインとウィーン・フィル」。生誕100年記念シーズンならではの特別企画です。お二人の口から飛び出す貴重なエピソードで感動をシェアしませんか。
|
|
|
|
|
|
|
|
1988年9月、バーンスタインはウィーンのムジークフェラインザールでウィーン・フィルと「マーラー交響曲第6番《悲劇的》」をライブ録音する。バーンスタイン70歳。彼の人生はあと2年しか残されていない。今と30年前では寿命の感覚が違うことを改めて思う。90代の指揮者が来日を繰り返し、70代の指揮者はまるで青年時代を謳歌しているような現代と彼が生きた時代は少し違っていた。本当に、バーンスタインには90歳まで生きていてほしかったと思う。長年ヘビースモーカーで多量のウイスキーを好んで飲んだマエストロの晩年期は、声も擦れがちで身体もずいぶん大きくなってしまった。そして音楽は、テンポがどんどんゆっくりになり、何かを穏やかに吟味していくような思慮深さを加えていくのである。同時に、子供のような無垢な瞬間も多く立ち現れる。そのとらえがたい特徴は、円熟期の天才に特有のものなのかも知れない。
マーラーはバーンスタインが最も自分自身に近いと感じていた作曲家で、『まるで自分自身が書いているように感じる』と語っていたほど強く共感していた。豪快磊落で楽観的にも見えるバーンスタインが、神経症的で分裂症気味なマーラーと同じ性格をしていたとは思えないが、音楽という深い次元においては、双子のような存在だったのだ。それは、残された映像や録音を聴いているとよくわかる。70歳のバーンスタインは、ますます哲学的になり、審美的になり、マーラーの心の純粋さと一体化していく。ウィーン・フィルは彼が最も愛したオーケストラのひとつだが、録音で聴くことができるのは、このオーケストラならではのブリリアンスと自由闊達さ、ふくよかできらびやかな音楽の艶である。テンポは緻密なドラマによって設計され、音楽はグロテスクな童話のストーリーが一枚ずつ扉をあけて語られていくように展開していく。2楽章のスケルツォにマーラーは「重々しく」と指定しているのに、ウィーン・フィルはシャンパンのような黄金色の輝きを表現し、その優雅さをバーンスタインは見事に生かしていく。リーダーシップをとるのは指揮者だが、その先にある自由な次元に導き、オーケストラを羽ばたかせる術をバーンスタインは知っていた。優雅で優しく、表情豊かで蠱惑的なウィーン・フィルの魅力が溢れ出している。
3楽章のアンダンテ・モデラートは筆舌に尽くし難い。マーラーが書き残した音楽の中でこれほど美しいものがあったかと改めて思う。幽玄な弦の響きが霧の中に浮かぶ城のような情景を幻視させ、天国の門があいていく。陶酔を感じながら魂はその門を潜り抜けて行こうとするが、木管の汽笛のように鋭い音が、地上の生への断ちがたい未練をあらわす。この木管の「叫び」はバーンスタイン自身の声なのではないか?50代で同じ曲をウィーン・フィルと演奏した録画と比べても、音楽全体が穏やかになっている分、悲痛さが際立つ。もしかしたら、もうバーンスタインは自らに近づきつつある死を感じていたのかも知れない。
バーンスタインの音楽は…何よりバーンスタインという人物は、人を深く愛し温かいまなざしで相手を包み込む存在だったと思う。「抱きしめる」といってもいい。クラシック音楽を聴く楽しみのひとつに、知的な対象化ということがあり、演奏家の弱みを見つけてあれこれ議論する趣味というのがやみ難く存在する。しかし、バーンスタインほどの知性をもつ相手に敵う人間がいるだろうか?バーンスタイン自身も、自分の知的な切り札のすべてを理解してほしいとは思っていなかっただろう。この晩年期のマーラーを聴くと、バーンスタインはただ抱きしめるしかない、愛さないという選択などできず、愛することしかできない音楽家だと強く思わずにはいられない。知性の遥か上にある無限の豊かさを知り、それを生きた人だった。
|
|
※試聴できる期間はメール配信日から30日以内です。
あらかじめご了承ください。
|
|
|
|
|
バックナンバーのご案内 ~創刊からの軌跡をウェブサイトで公開中!~
|
公式ウェブサイトにバックナンバー(2018年1月号から4月号まで)を更新しました。PMF MUSIC PARTNERは、2014年11月に創刊したHTML形式のメール配信サービスです。企画・制作はPMF組織委員会が行っています。
これからも“情報の定期便”として「視点・視野・視座」を意識しながら、PMFの最新情報と魅力をお届けします。引き続き“ミュージック・パートナー”をどうぞよろしくお願いします。
|
|
|