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音楽と平和。
〜バーンスタインから受け継いだ、国際教育音楽祭PMFの主旋律〜
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パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)は、20世紀を代表する指揮者で作曲家のレナード・バーンスタインの提唱により、1990年に始まった国際教育音楽祭です。
パシフィック(Pacific)には「環太平洋」という意味のほかに「平和」「穏やか」という意味があります。
太平洋(the Pacific Ocean)とは、“初めて世界一周を成功させた人物”として有名なフェルディナンド・マゼランが、強風と複雑な水路のために航行が困難な南米最南端付近の海峡(マゼラン海峡)を越えた末、出会った“平和な海”に感動して付けた名前に由来します。1520年のことです。
PMFの音楽教育はマゼランの航海に似ています。世界の若手音楽家で編成するPMFオーケストラが“ひとつの音楽”を奏でることに集中し、国籍や言葉の違いなど様々な困難を乗り越えて達成したとき、そこには感動と喜び、平和が待っているからです。
コスモポリタンの精神で、音楽と人をこよなく愛したバーンスタイン。音楽教育を通じた平和(国際相互理解)、札幌の夏を舞台に多くの人が音楽を楽しむ平和な光景は、私たちが創設者から受け継いだ、国際教育音楽祭PMFの大切な主旋律です。
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成功者の若い頃の話をするとき、その若者の成功を当然のように語りがちだが、実際はそうではない。ほとんどの若者は、将来、成功するのか、世間に認められないままで終わるのか、わからず、不安な日々を過ごしている。レナード・バーンスタインもそんな若者の一人であったと思う。
1939年初夏、バーンスタインは、地元ボストンの名門ハーバード大学を卒業したものの、仕事が見つからず、将来に対して暗澹たる気持ちになっていた。そして彼はニューヨークに出てみたが、ナイト・クラブでピアノを弾くくらいで、定職は見つからず、ボストンに帰るしかなかった。ところが、ハーバード在学中から彼の才能を知っていた指揮者ミトロプーロスが、バーンスタインに指揮者になるように勧め、バーンスタインはカーティス音楽院でライナーに指揮を師事することになった。
1940年夏には、タングルウッドで、クーセヴィツキーに学んだ。1941年夏、カーティス音楽院を卒業。しかし、バーンスタインは仕事を見つけられないでいた。父からは父が創業した会社で働くようにも言われた。でも「音楽がやりたい」という気持ちは変わらなかった。バーンスタインは、父が借りてくれた一室でピアノ・レッスンを始める。しかし、生徒は一人しか来なかった。1942年になってボストンのナイト・クラブと契約し、歌手の伴奏を務めたりもした。
クラリネット・ソナタはそんな時期に作曲された。1941年9月に旅行先のキーウエストで書き始められ、翌年2月、ボストンで完成された。初演は、1942年4月21日にボストンのモダン・アート・インスティテュートで、デイヴィッド・グレイザーのクラリネット、バーンスタイン自身のピアノによって行われた。2つの楽章からなる10分ほどの曲。ヒンデミットの影響が感じられるのは、タングルウッドで彼に学んだゆえであろうか。後半にはバーンスタインらしい変拍子やジャズ的なノリが聴ける。ラテン的な要素はキーウエストで触れた音楽によるという。今ではクラリネット奏者にとって欠くことのできないレパートリーであるだけでなく、チェロにも編曲され、ヨーヨー・マのような大家も録音している。クラリネット・ソナタはバーンスタインにとって初めて出版された“作品番号1”ともいえる曲なのである。
1942年夏、バーンスタインは、タングルウッドでクラリネット奏者デイヴィッド・オッペンハイムと出会い、親しくなり、作ったばかりのクラリネット・ソナタを彼に献呈した。ここに聴く録音は1943年11月23日ということであるから、1943年11月14日のバーンスタインのセンセーショナルなニューヨーク・フィル・デビューの9日後ということになる。
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※試聴できる期間はメール配信日から30日以内です。
あらかじめご了承ください。
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スタイリッシュ&スマートにクラシック音楽を楽しむ!
〜ヤマハ新製品とナクソス・ミュージック・ライブラリーのご紹介〜
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世界に誇る総合楽器メーカーのヤマハ。同社はPMFを第1回(1990年)からご支援してくださっています。また、ヤマハは日本を代表する老舗のオーディオメーカーです。
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2016年の夏には、その音響技術の粋を結集し、満を持して登場したHiFiフラッグシップスピーカー「NS-5000」が話題になりました。今回は“スタイリッシュ&スマートにクラシック音楽を楽しむツール”として、ヤマハの充実したラインナップから新製品のヘッドホン・イヤホンをご紹介します。
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ヘッドホン(HPH-W300)
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イヤホン(EPH-200)
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ヘッドホン・イヤホンともにハイレゾ対応。PMFオン・デマンドで配信するハイレゾ音源もコンサートホールさながらのサウンドでお楽しみ(ヘッドホンは有線接続時のみ)いただけます。
ハイスペック、美しさ、着け心地のよさの三拍子揃った“逸品”は要チェック!ヨドバシカメラ、ビックカメラ、e☆イヤホン、およびヤマハ銀座店で発売前の試聴が可能です。
※オープン価格(2017年11月下旬 発売)
※PMFオン・デマンドは11月30日(木)まで
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続いて、ご紹介するのは「クラシック音楽の充実」が最大の特徴のナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)。クラシック音楽レーベルのNAXOSが運営するストリーミングサービス(インターネット音楽配信)です。
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“音楽史を網羅する”を基本方針に、現在、NMLには全世界の800を超えるレーベルの楽曲、CDで言うと10万枚以上が収録されています。例えば「レナード・バーンスタイン」で検索すると、関連楽曲が1,500曲以上という充実ぶりです。
この膨大なライブラリーがあれば、スペースを取ることなく、いつでもどこでも“スマート”にクラシック音楽を楽しむことができます。月1,850円(税別)で定額・聴き放題という価格設定も魅力的です!
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【予告】四季のデザイン
〜来月号からヘッダーのデザインがリニューアル〜
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PMF MUSIC PARTNER(ミュージック・パートナー)は、“情報の定期便”として2014年11月に創刊した月刊メール配信サービスです。ちょうど今月号で3年を迎えました。
来月号からはヘッダーのデザインをリニューアルします。ヘッダーは雑誌で言えば表紙、つまり顔のようなもの。創刊からの雰囲気は残しながら、季節感をプラスしました。これからもミュージック・パートナーをよろしくお願いします。
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秋(9月号〜11月号)
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冬(12月号〜2月号)
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春(3月号〜5月号)
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夏(6月号〜8月号)
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