PMF Founded by Leonard BernsteinPMF MUSIC PARTNER 2017年1月号 vol. 27
 
教育音楽祭で起こる“セレンディピティ”が幸運と感動をもたらす 〜PMFオーケストラ演奏会 3つのプログラム〜

セレンディピティ(serendipity)とは、素敵な偶然に出会い、予想外のものを発見するという意味の言葉です。イギリスの政治家で小説家のホレス・ウォルポールが、子供の時に読んだ『セレンディップ(スリランカ)の3人の王子』(The Three Princes of Serendip)という童話にちなんで1754年に生み出した造語。自然科学の発見、人との出会い、読書、ネットサーフィンなど、分野を問わず、私たちの人生は“セレンディピティ”であふれ、何かを選択する中で、探しているものとは別の価値あるもの、幸運をつかみ取っていると言えます。
世界中から集まる若手音楽家たちで編成するPMFオーケストラは“セレンディピティ”そのものです。ワレリー・ゲルギエフをはじめ、世界最高峰の教授陣と出会い、高みを目指して切磋琢磨する。教育音楽祭の素敵な偶然の連鎖はステージで化学反応を起こして、PMFオーケストラの音楽性に幸運をもたらし、聴衆とともに感動を創ります。今シーズンも3つのプログラムで、PMFオーケストラならではのエンターテインメントをどうぞお楽しみください!

プログラムA ベルリオーズ:序曲「海賊」作品21 細川俊夫:夢を織る ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」(全曲) プログラムB リスト:交響詩「レ・プレリュード」S. 97 ドビュッシー:管弦楽のための『映像』から「イベリア」 R. シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」作品20 バルトーク:管弦楽のための協奏曲 主席指揮者 準・メルクル プログラムC シューベルト:交響曲 第8番 ハ長調 D. 944「ザ・グレイト」ほか(調整中) 芸術監督 ワレリー・ゲルギエフ
PMF2017開催概要
 

毎年、完売御礼の「PMF GALAコンサート」も早くお得に!
PMF2017フレンズ(賛助会員)募集開始

1992年からスタートした「PMFフレンズ」。若手音楽家の成長を応援するとともに、コンサートをお楽しみいただくための賛助会員制度です。
ご入会いただきますと、チケット先行予約・割引のほか、公式プログラムの進呈、会員証のご提示により受けられる各種優待など会員限定の特典があります。

「PMFフレンズ」なら、毎年、完売御礼の「PMF GALAコンサート」のチケットも早くお得にご購入できます。魅力的なラインナップの特典をご用意して、皆様のご入会をお待ちしております!

PMFフレンズ会員証
PMF2017フレンズパンフレット表紙PMF2017フレンズパンフレット詳細

PMF2017フレンズ(賛助会員)

年会費 3,000円
有効期間 2017年4月1日〜2018年3月31日
募集期間 2017年2月1日〜2017年6月30日
PMFフレンズロゴ
PMFフレンズ
PMFを応援する「PMFフレンズ」
 

最高のパフォーマンスを実現するために
PMF2017オフィシャル・サポート(個人寄付)のお願い

PMF2017オフィシャル・サポート(個人寄付)のお願い

音楽のために生きた20世紀クラシック音楽界のレジェンド、レナード・バーンスタイン。
“グローバル”という言葉や考え方が日本に浸透していなかった1990年、バーンスタインは人生の最終章で、若い音楽家のための教育音楽祭をアジアで開催することを構想しました。それがPMF、パシフィック・ミュージック・フェスティバルです。
才能あふれる若手音楽家が世界中から集まり、同じ目標を持って、ひとつの響きを創り上げる実践教育がクラシック音楽を発展させるとともに、クラシック音楽は世界中の人々に感動と喜びをもたらす共通の言葉になることを知っていたのでしょう。
PMFオーケストラの必需品である楽譜と楽器へのサポートが、最高のパフォーマンスの実現につながります。創設から28回目を迎えるPMF2017の教育事業とクラシック音楽の未来のために、あたたかいご支援をお願い申し上げます。

PMFオフィシャル・サポート(個人寄付) Point1 1,000円単位の個人寄付です。 Point2 ご寄付は税控除の対象となります。 Point3 全国の郵便局からご寄付できます
PMF2017オフィシャル・サポート(個人寄付)
 
World Voice vol.11 世界で活躍するPMF修了生から届く声

これまでPMFで学んだ若手音楽家は世界76ヵ国・地域から約3,300人。
修了生たちがPMFの「過去」「現在」「未来」について語るコーナーです。

ピーター・ニュイッテンさん(PMF2003)
出身国:ベルギー
所属:ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団
(首席ファゴット奏者)
ピーター・ニュイッテン Copyright Bruno Bonansea
過去 オーディションに合格し、アカデミー生として音楽祭に参加した当時のPMFの印象や心に強く残っていることは?
オーディションとその後に合格通知を受け取った時の興奮は鮮明に覚えています。札幌へ飛び、私はウィーン・フィルの首席奏者たちと並んで一緒に演奏しました。また、指揮者のベルナルト・ハイティンク氏と共演できたことは、自分にとって本当に光栄でした。
現在 1990年の創設から四半世紀が過ぎ、今では世界中に約3,300人のPMF修了生がいます。PMFは現在のあなたの音楽人生にどのような影響を与えていますか?
地球の四大陸、いわば世界中から音楽家たちが参加し、その彼らと(練習が終わった)夜に集まって楽しみ、新しく友人となって人生や音楽について語り合い、それまで未知の者同士が急速につながっていったことに感激しました。彼らの多くとは現在も連絡を取り合っています。 学生のみなさんは自問することでしょう。オーケストラで職を得られるだろうか、どのような職業に就くべきか、と。私は(PMFアカデミー生として)札幌に到着すると、シェへラザードのソロ奏者に選ばれました。まさに自分の夢が叶い、その経験が首席ファゴット奏者としてのキャリアを志す大きな励みとなりました。
未来 創設者バーンスタインの思いを受け継ぎ、これからもPMFは音楽を通じて人を育て、多くの人々と音楽の感動を分かちあうことでクラシック音楽文化の発展と世界の平和に貢献したいと考えています。あなたはPMFにはどんな音楽祭であってほしいですか?
ロッテルダム・フィルで、私たち団員は、ワレリー・ゲルギエフと定期的に仕事ができる自分たちを、世界の中でも数少ない幸運なオーケストラだと思っています。ゲルギエフ氏は15年にわたって首席指揮者をつとめ、現在は名誉指揮者です。地球上でもっとも精力的な指揮者として重責を担いながら、演奏家としての大きな経験を次世代に受け渡していくことに時間を割いていることに、とても感銘を受けます。世界的に困難なことに立ち向かわなければならない、とりわけ若手音楽家が傷つきやすい、この時代にです。ゲルギエフは、レナード・バーンスタインやクラウディオ・アバドのように若手音楽家のために心血を注いだ偉大な指揮者たちの精神を受け継いでいます。私は、これからもPMFが、これらの素晴らしい指揮者に続く指揮者たちを魅了し、多くの才能ある若手音楽家に、人生を変えるような経験を与える音楽祭であってほしいと願っています。

ピーター・ニュイッテン(Pieter Nuytten)
クーン・コッペのレッスン受講をきっかけにファゴットを始め、フランシス・ポレやダニー・ダーネ(コントラファゴット)、ゲオルグ・クリュッチュ教授、セルジオ・アッツォリーニに師事し、アントワープ(ベルギー)やケルン(ドイツ)、バーゼル(スイス)の音楽院で研鑽を積む。ヨーロピアン・ユニオン・ユース管弦楽団とグスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団に学生として参加。
その後、フランスのノルマンディーにあるルーアン歌劇場管弦楽団のソロ奏者となり、2007年からヤニック・ネゼ=セガン、ワレリー・ゲルギエフのもとで、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団のソロ・ファゴット奏者。客演首席奏者としてヒルフェルスム放送室内フィルハーモニー、モーツァルテウム管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団などのオーケストラと共演する。2014-2015年のシーズンは、マレク・ヤノフスキ指揮、ベルリン放送交響楽団で首席奏者をつとめた。
室内楽にも積極的に取り組み、ニコラス・ダニエル(オーボエ)やジョナサン・ケリー(オーボエ)、プリヤ・ミッチェル(ヴァイオリン)などの音楽家たちと共演。アントワープを本拠とする「フォーカス」とケルン室内ゾリステンの創設メンバーで、ブリュッセルの「オクサリス」にも定期的に客演している。
2001年、ブリュッセルのボザールで行われた演奏会でモーツァルトの協奏交響曲を演奏し、デビュー。以来、数々のコンサートに出演。ベルギー、オランダ、フランス、ドイツのホールでロイ・グッドマンやダニエル・カフカ、ニコラス・コリンの指揮者とともにピーター・マックスウェル・デイヴィスやハイドン、ヴィヴァルディ、ウェーバーの作品を演奏している。
現在、ロッテルダムのコダーツ芸術学校とベルギーのヘント王立音楽院で後進の指導にあたる。2014年にはヘント・ファゴット・フェスティバルを創設し、ベルギー、リンツ(オーストリア)、ブエノスアイレス(アルゼンチン)、リマ(ペルー)で開催されたマスタークラスで教えた。

趣味
オーケストラに入団してから、室内楽やソロの演奏、教えることが自分の時間の大部分を占めていますが、それ以外の時間は妻と二人の息子たち(9歳と2歳)と過ごしています。料理も得意です。アクアリウムとプレイステーション3(ゲーム機)を持っているので、それらでもう少し遊びたいです。

 
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